ぼっちぃの秘密基地 Written by koufukuin staff

【宋帝王と文殊菩薩】三七日に下される“第三の裁き”

興福院

こんにちは!ぼっちぃです

仏教では、人が亡くなると「49日間の修行(中陰)」を経て、来世の行き先が決まるといわれています。

この間、魂は7日ごとに7回の審判を受け、そのたびに冥界の王と仏さまが登場します。

前回は、二七日(14日目)に登場する「初江王(釈迦如来)」のお話をしました。

今回はその次、亡くなってから21日目(三七日・みなのか)に関わるお話です。

宋帝王(そうていおう)と三七日の審判

亡くなった人の魂は、三途の川を渡ったあと、「宋帝王(そうていおう)」の前で3回目の裁きを受けると伝えられています。

この日は、生前に犯した不道徳な行いや「邪淫(じゃいん)」――つまり、性的な乱れや不貞などの罪が問われる日とされ、

その罪が重い者は、男は猫に男性器を噛みちぎられ、女は蛇が体に入り込むという、恐ろしい罰を受けるともいわれています。

さらにここでその罪を悔い改めなかった時は衆合地獄へ送られてしまいます。

**衆合地獄は、殺生や盗み、そして浮気や不倫といった邪淫の罪を犯した人が堕ちる地獄です。
・山と山の間に追い込まれ、押しつぶされる
・鉄の臼と杵で身体を砕かれる熱い
・木の上の美女に惹かれて登ると、葉が刃物に変わって体を引き裂かれる
といった、さまざまな苦しみが待っていると伝えられています。**

その罪の重さは「閻魔帳(えんまちょう)」に記録され、他の罪とあわせて、さらに次の裁きへと引き継がれていきます。

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)とは?

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)は、「三人寄れば文殊の知恵」ということわざでよく知られているように、智慧を象徴する菩薩です。

**三人寄れば文殊の知恵とは、「平凡な人でも三人集まって相談すれば、素晴らしい知恵が生まれる」という意味のことわざです。**

ちなみに、「菩薩(ぼさつ)」とは、「菩提薩埵(ぼだいさった)」という言葉を略したものです。

「菩提(ぼだい)」は仏の悟り、「薩埵(さった)」は人という意味で、“悟りを目指して修行を重ねている人”を「菩薩」と呼びます。

文殊菩薩もそのひとりで、智慧を極める修行者として仏教に登場します。

釈迦如来の脇侍(きょうじ)として登場することも多く、仏教においては非常に重要な存在です。

**右手に剣、左手にお経の巻物を持ち、獅子に乗った姿で表されることが多く、これは「煩悩を断ち切り、釈迦の智慧を人々に示す」ことを表しています。**

文殊菩薩の役割とは?

文殊菩薩は、智慧を司る仏として、人々を智慧で導く役割を担っています。

智慧を授け、正しい道へと導く重要な役割を担うのが文殊菩薩です。

ご利益

現代でも文殊菩薩は、特に学問・知恵・判断力の仏さまとして広く信仰されています。

ご利益としては:

  • 学業成就
  • 合格祈願など

文殊菩薩が有名なお寺

まとめ

亡くなってから21日目、三七日(みなのか)には、宋帝王(そうていおう)による3回目の審判が行われるといわれています。

ここでは、生前に犯した邪淫などの不道徳な行為が問われ、その結果は「閻魔帳」に記されて、さらに先の審判へと引き継がれていきます。

この審判に登場する仏さまが、智慧の象徴である文殊菩薩(もんじゅぼさつ)です。

文殊菩薩は、煩悩を断ち切り、私たちに正しい判断や導きを与えてくれる存在であり、現代でも学業成就や合格祈願などを願う多くの人々に信仰されています。

次回は、四七日(ししちにち)に登場する「五官王(ごかんおう)と普賢菩薩(ふげんぼさつ)」についてご紹介する予定です。

どうぞお楽しみに🙏✨